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ビーム分岐の光量について
ハーフミラーは反射と透過の光量比が1:1になるように設計されていますが、
入射方向や入射光の偏光状態によっては光量比が1:1にならない場合があります。
ハーフミラーコーティング面と反対方向から光を入れると反射率の特性が変わります。
マイケルソン干渉計のような両側から光を入射させる光学系に使用する場合は、2つの光路の光量に差が出ることがあります。
入射方向を選定できる場合は下記の方向で使用してください。
プレートタイプのビームスプリッターは、スプリッターコーティング面から入射させて使います。
キューブタイプのビームスプリッターは○印された方向から入射させて使います。
入射させる方向が異なると、カタログスペック通りの特性は得られません。
入射による反射率特性比較
入射方向による反射率の違いは膜に吸収がある場合に生じます。誘電体多層膜では生じません。
レーザから出射される光は直線偏光になっています※。このため、偏光に関係ない実験や光学系で使用する場合でも、ビームスプリッターの偏光特性を考える必要があります。
ビームスプリッターの種類や偏光の向きによって、透過光量・反射光量が変わってきます。
レーザの偏光特性に関係なく、透過と反射に同じ光量に分配したい場合は、無偏光ビームスプリッター(NPCH)を選択します。
※レーザにはランダム偏光タイプがありますが、これは偏光方向が時間とともにランダムに変わるというもので、直線偏光で出射されます。