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光学屋さんのまめ知識
016|オートフォーカス

最近では、デジタルカメラはもちろん、携帯電話のカメラまでオートフォーカス機構が搭載されています。研究開発・産業分野でも観察・計測分野でオートフォーカス機構を採用した装置が普及していますが、加工の微細化・精密化に伴ない生産分野にも広がってきています。

今回の豆知識は、さまざまなオートフォーカスの方式をご紹介します。

オートフォーカスの要は距離の測定方式ですが、大きく分けるとアクティブ方式とパッシブ方式があります。

アクティブ方式の例

アクティブ方式は、対象に超音波や赤外線などを当て、その反射を受け取るまでの時間や反射角度を検出して対象までの距離を測ります。原理が簡単で、多少暗くてもフォーカスできるため、コンパクトカメラなどに採用されていますが、対象までの距離が遠かったり、対象物までの間にガラスなどの反射物があると誤動作する場合があります。



パッシブ方式の例

パッシブ方式は対象物の画像情報から距離情報を取り出す方式です。実画像でフォーカスをあわせるため、レンズ交換にも対応できるので一眼レフカメラ等で採用されています。位相差検出方式とコントラスト検出方式が普及していますが、画像が暗いと検出精度が落ちるためアクティブ方式と併用される場合も多いです。



加工機向けオートフォーカス機構のニーズが増加

加工の微細化に伴って生産装置への組み込み用オートフォーカスユニットのご要望が増えております。
シグマ光機では、レーザ微細加工に最適化した「ファインビームオートフォーカスユニット」を用意しました。


ファインビームオートフォーカスユニット

加工用レーザとAF用レーザの光路(対物レンズ)を共有していますので、倍率変更への対応が容易です。(対物レンズは加工用とAF用の両波長にあわせた色消しが必要です)

加工用レーザは、側面からダイクロイックミラーで導入しますので、加工対象からの散乱光が観察系やAFに影響しにくく、高出力レーザへの対応が容易にです。

駆動部は対物レンズのみですので、応答が高速です。

加工用レーザ導入部、AF検出部、観察系、照明部など機能ごとのユニットになっていますので、
お客様の仕様に応じたOEM構成が可能です。
詳細につきましては営業部までお問合せください。